前立腺がんの診断、またはスクリーニング(ふるいがけ)にはPSA検査が有効に働きます。
PSA検査というのは、ごく少量の血液を採取し、血中のPSA(前立腺特異抗原)と呼ばれる特殊なたんぱく質の濃度を調べる検査です。
PSAというのは、前立腺特異抗原(Prostate Specific Antigenの頭文字3文字をとったものです)といい、普通は前立腺の中だけに存在する蛋白質ですが、前立腺に異常をきたすとPSAが血中に漏れ始めます。
PSA検査は、血中のPSA値を測定し、現在の前立腺の状態を推測する検査方法です。
PSA検査は主に、前立腺癌の診断材料として検査項目の一つとして用いられます。
単独で検査されることはあまりなく、ほかの血液検査と同時に行われるのが普通です。
単位はng/ml(ナノグラム/ミリリットル)と極小単位ですが、精度はかなり高いのが特徴です。
ただし前立腺癌でなくても、なんらかの原因で、PSA値が上昇していくことがあります。
そのひとつに前立腺自体が良性(問題ない)であっても巨大な場合(少しレアケースかもしれません)、PSA蛋白が比較的多くなるために、PSA値が多く検出されるようです。
ほかにも排尿障害があって前立腺に炎症が起きているような場合は、前立腺が赤くはれ上がって、血管透過性が亢進してPSA蛋白も血液中に漏れてゆき、PSA値が上昇していきます。