前立腺がんの手術は副作用があるのでしょうか?
前立腺のまわりには勃起のための「神経血管束(しんけいけっかんそく:神経と血管が束になったもの)」という神経が多くはりついています。
前立腺がんの手術時、この神経血管束を残せば勃起障害は避けられる場合もあるようです。
しかし、神経血管束を前立腺から分離させて、患部の前立腺だけを摘出するということは技術的に可能とされていますが、神経血管束が張り付いている部分というのが、前立腺がんである可能性が高い場所とされています。
つまり、うまく神経血管束を残せる手術が出来るのは、がんが前立腺の内部にだけ存在している場合、かつ患者さんが比較的若い場合に限定されるようです。
更に、たとえ神経血管束を残したとしても、勃起障害になってしまうことさえもあるという報告もあるようです。
ほかにも尿失禁という例もあります。
前立腺を摘出する際、尿が漏れないように尿道を緩めないようにする「尿道括約筋(にょうどうかつやくきん)」という筋肉を傷つけてしまう例があるようです。
どんなに気を付けても2%ほどの患者さんに、程度の差あるようですがどうしても尿失禁が出てしまうようです。
若いうちに前立腺がんになる確率は非常に稀となりますが、家族暦がある場合などは、気をつけておいたほうが良さそうです。
その場合、早期発見の目的でPSA検査を定期的に受けて前立腺がんを早期発見しておけば、副作用の確立も少しでも下げることが出来るのではないでしょうか?
家族歴がある場合は、若くても発症の危険度が上がるので心配な場合は、PSA検査は40歳あたりから毎年の健康診断などと一緒に受けておけば安心ですね。